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腹痛
腹痛の原因
腹痛の原因は、痛みを感じている場所や、痛みの種類、伴う症状など、様々な要素を総合的に判断することで特定されます。
腹痛と同時に、下痢、嘔吐、発熱などの症状が見られる場合、その原因を特定する上で重要な手がかりとなります。
腹痛が関係する病気
虫垂炎
典型的な症状は、右下腹部痛(右の腰骨とおへそをつないだ線の外側3分の1の場所)です。
みぞおちからおへその上あたりの痛みから始まり、4〜6時間後から吐き気、食欲不振が現れ、その後右下腹部痛、発熱と続きます。
胃潰瘍・十二指腸潰瘍
胃潰瘍や十二指腸潰瘍の症状には、腹部の痛み、吐き気、胸焼け、食欲不振などがあります。
胃酸によって粘膜がただれて潰瘍ができる病気で、場合によっては吐血や下血を起こす可能性があります。
腸閉塞
腸閉塞とは、腸の内容物が何らかの原因で通過できなくなり、腸が詰まってしまう状態を指します。
波状的に襲ってくる激しい腹痛、嘔吐、便秘、腹部膨満、食欲不振が主な症状です。
腸炎
腸炎とは、腸に炎症が起こり、下痢、腹痛、発熱などを伴います。
細菌やウイルス、寄生虫などの感染によって起こる感染性腸炎と、食物のアレルギーや薬剤などが原因で起こる非感染性腸炎があります。
尿路結石
尿路結石とは、尿路(腎臓、尿管、膀胱、尿道)に結石ができてしまう病気です。
この結石が尿の通り道を塞いでしまうことで、激しい痛みや血尿などの症状を引き起こします。
子宮内膜症
子宮内膜症とは、子宮の内膜と似た組織が、子宮以外の場所にできてしまう病気です。
通常、子宮の内膜は月経周期に合わせて厚くなったり薄くなったりを繰り返しますが、子宮内膜症では、子宮以外の場所でこの変化が起こり、痛みや出血などの症状を引き起こします。
受診の目安
以下のような症状に該当するものがあれば、受診をおすすめします。
- 痛みが我慢できない、日常生活に支障が出るほどの痛みが数日以上続く
- 38℃以上の発熱を伴う
- 繰り返す嘔吐や、血を伴う嘔吐
- 便に血が混ざっている
- お腹が異常に膨らんでいる
- 痛みの場所が特定できない
- 痛みとともに体重減少がある
- 食欲不振が続く
- 便秘や下痢が続く
腹痛の原因となる可能性のある病気は、早期発見・早期治療が大切です。
胃痛
胃痛は、多くの人が経験する一般的な症状ですが、その原因は様々です。
日常生活のちょっとした不摂生から、深刻な病気まで、様々な要因が考えられます。
胃痛の原因
ストレスや食事、感染症、喫煙、肝臓・膵臓・胆のうのがんなどがあります。
症状は、みぞおち(左右の肋骨の間)のあたりに痛みを感じるのが一般的です。
胃痛の症状のあらわれ方や程度は原因によって異なり、個人差もあります。
胃痛が関係する病気
胃炎
胃炎とは、胃の粘膜に炎症が起こっている状態を指します。
他の病気の症状と似ている場合もあるため、自己判断せず、必ず医師に相談しましょう。
胃潰瘍
胃潰瘍とは、胃の粘膜にできた深い傷のことです。
胃酸や消化酵素によって胃壁が侵され、痛みや出血などを引き起こします。
十二指腸潰瘍
十二指腸潰瘍とは、十二指腸の粘膜にできた深い傷のことです。
空腹時の痛みや夜間の痛みを感じることがあります。
逆流性食道炎
逆流性食道炎とは、胃酸が食道に逆流して、食道の粘膜を傷つけ、炎症を起こす病気です。
胸やけや胃もたれ、痛みを起こします。
ピロリ菌感染
ヘリコバクター・ピロリ菌という細菌が胃に感染し、胃炎や胃潰瘍を引き起こすことがあります。
この菌は、胃酸という強酸性の環境の中でも生きられる特殊な性質を持っており、胃粘膜に感染することで様々な胃の病気を引き起こすことがあります。
胃痛の原因となるその他
ストレスや食生活、薬の副作用、膵炎、胆石、心筋梗塞など、他の病気の症状として胃痛が現れることもあります。
受診の目安
以下のような症状に該当するものがあれば、受診をおすすめします。
- 上腹部がキリキリ痛む、ズキズキ痛む、焼けるような痛み
- 吐き気
- 嘔吐
- 食欲減退
- 腹痛
- 胸焼け
- 便秘または下痢
胃痛の原因となる可能性のある病気は、早期発見・早期治療が大切です。
下痢
便がゆるくなり、回数が増えたり、水様便になったりする状態を指します。
通常、1日に3回以上排便があり、便がゆるい状態が数日間続く場合、下痢と診断されます。
下痢の原因
下痢の原因は急性下痢と慢性下痢の2種類に分かれます。
急性下痢は消化不良や食中毒、ウイルス感染が原因で、慢性下痢はストレス、不規則な生活や睡眠不足が原因で起こります。
大腸がんや過敏性腸症候群などの病気の可能性もあるため、早めの受診が大切になります。
下痢が関係する病気
細菌性腸炎、ウイルス性腸炎、寄生虫感染
感染性のある病気で、大腸菌、サルモネラ菌、カンピロバクター菌、ロタウイルス、ノロウイルス、寄生虫などが原因になります。
過敏性腸症候群
ストレスや特定の食品が原因で、腸の働きが過敏になり、下痢や便秘を繰り返す病気です。
炎症性腸疾患
クローン病や潰瘍性大腸炎など、腸に慢性的な炎症が起こる病気です。
薬剤性
一部の薬が原因で下痢が起こることがあります。
食物アレルギー
特定の食品に対してアレルギー反応が起こり、下痢になることがあります。
受診の目安
以下のような症状があれば、受診しましょう。
- 腹痛
- 吐き気、嘔吐
- 発熱
- 血便
- 粘液便
下痢の原因となる可能性のある病気は、早期発見・早期治療が大切です。
便秘
便秘には、大きく分けて以下の2つのタイプがあり、 特定の病気などが原因ではなく、生活習慣や食生活などが原因で起こる便秘と他の病気や薬の副作用などが原因で起こる便秘に分かれます。
便秘の原因
便秘の原因は様々ですが、大きく分けると以下の様なものがあります。
- 食生活: 食物繊維の不足、水分不足、偏食
- 生活習慣: 運動不足、不規則な生活、ストレス
- 病気: 大腸がん、腸閉塞、代謝異常、神経疾患など
- 薬の副作用: 一部の薬が便秘を引き起こすことがあります。
便秘が関係する病気
大腸がん
便秘が長く続く場合、大腸がんの初期症状である可能性があります。
便に血が混ざったり、体重が減ったりする場合は特に注意が必要です。
大腸ポリープ
大腸にポリープができると、便が出しにくくなることがあります。
腸閉塞
腸が詰まってしまい、便が出なくなる状態です。激しい腹痛や嘔吐を伴います。
過敏性腸症候群 (IBS)
ストレスや食生活の乱れなどが原因で、便秘と下痢を繰り返す病気です。
甲状腺機能低下症
全身の代謝が低下し、便秘や倦怠感、寒がりなどの症状が現れます。
糖尿病
神経障害や自律神経の障害により、便秘が起こることがあります。
受診の目安
以下のような症状があれば、早めに受診しましょう。
- 便秘が長期間続く
- 強い腹痛
- 血便が出る
- 体重の減少
- 下痢と便秘を繰り返す
便秘の原因となる可能性のある病気は、早期発見・早期治療が大切です。
血便
血便とは、便に血が混ざっている状態を指します。
便の色や出血量、伴う症状などによって、原因となる病気が異なります。
血便の原因
血便の原因となる病気は、出血する場所によって異なります。
胃や十二指腸など、消化管の上部からの出血では、血液が消化されて黒色に近いタール便になることが多いです。
一方で、大腸や直腸からの出血では、鮮血が便に混ざったり、トイレットペーパーに血が付着したりすることがあります。
血便が関係する病気
痔
肛門の血管が腫れて出血する場合は痔が疑われます。
大腸ポリープ
大腸の粘膜にできたポリープから出血する場合
大腸がん
大腸にできたがんから出血する場合
潰瘍性大腸炎
大腸の慢性的な炎症で、出血を伴うことがあります。
クローン病
全身性の炎症性腸疾患で、腸の様々な部位に潰瘍ができ、出血することもあります。
痔核
肛門の静脈が腫れてできるもので、出血する場合があります。
裂肛
肛門が裂けて出血する場合があります。
肛門周囲膿瘍
肛門の周囲に膿がたまり、破れて出血する場合があります。
感染性腸炎
細菌やウイルスによる腸の炎症で、出血を伴うことがあります。
受診の目安
以下のような症状があれば、早めに受診しましょう。
- 血便が続く
- 腹痛
- 発熱
- 貧血
- 体重が減少している
血便の原因となる可能性のある病気は、早期発見・早期治療が大切です。
背部痛
背中の痛みは、日常的な動作や姿勢によって起こるものから、深刻な病気のサインとなるものまで、様々な原因が考えられます。
背部痛の原因
筋肉や関節の痛みに関しては、姿勢の悪さ、運動不足、筋肉の損傷が挙げられます。
そのほかは神経を圧迫することで痛みが出る椎間板ヘルニアや脊椎すべり症、加齢による椎骨の変形が原因の変形性脊椎症、骨粗鬆症や内臓疾患など、原因は多岐にわたります。
背部痛が関係する病気
ぎっくり腰
急性の腰の痛みで、日常生活に支障をきたすことがあります。
腰椎椎間板ヘルニア
腰椎のクッションの役割を果たす椎間板が飛び出し、神経を圧迫することで痛みが出ます。
脊柱管狭窄症
脊柱管が狭くなり、神経が圧迫されることで痛みや痺れが生じます。
変形性脊椎症
加齢に伴い、背骨が変形することで痛みやこわばりを感じます。
膵炎
腎臓に結石ができたり、炎症が起こったりすると、背中や腰に痛みを感じることがあります。
大動脈瘤
大動脈がこぶのように膨らむ病気で、背中や腹部などに拍動性の痛みを感じることがあります。
受診の目安
以下の症状がある場合は、早めに医療機関を受診することをおすすめします。
- 痛みが強くて日常生活に支障が出る場合
- 痛みと共に熱が出る場合
- しびれや感覚異常を伴う場合
- 痛みとともに体重が減る場合
背部痛の原因となる可能性のある病気は、早期発見・早期治療が大切です。
吐血
胃や食道など、消化管の上部からの出血が原因で起こります。
吐き出す血液の色は、鮮紅色から黒色まで様々で、出血量も少量から大量まで個々人で異なります。
吐血の原因
吐血は重要な病気のサインとなるケースが多く、放置すると生命に関わることもあります。
胃潰瘍や十二指腸潰瘍は粘膜にできた潰瘍から出血し、胃がんや食道がんの場合はがんから出血します。
また、肝硬変などの病気で、食道の静脈が腫れて破裂し、出血するケースもあり、特定するには検査が必要です。
吐血が関係する病気
胃潰瘍・十二指腸潰瘍
胃や十二指腸の粘膜にできた潰瘍から出血します。ピロリ菌感染やストレスなどが原因となることがあります。
食道静脈瘤・胃静脈瘤
食道静脈瘤: 肝硬変などの肝疾患が原因で、食道の静脈が腫れて破裂し、出血します。
マロリーワイス症候群
嘔吐を繰り返すことで、食道と胃の境目の粘膜が裂けて出血します。
出血性胃炎
胃の粘膜に炎症が起こり、出血を伴います。
胃粘膜の表面がただれて出血したり、小さな潰瘍ができたりすることで、吐血や便に血が混ざるなどの症状が現れます。
胃がん、食道がん
胃や食道にできたがんから出血します。
受診の目安
以下の症状がある場合は、早めに医療機関を受診することをおすすめします。
- 吐血量が多い
- 吐血を何度も繰り返す
- 脈が速い
- めまい、ふらつき
- 呼吸困難
- 激しい腹痛
吐血は、消化器系の何らかの異常が原因で起こる可能性があるため、決して軽視できない症状です。
吐血したら、できるだけ早く医療機関を受診することをおすすめします。
みぞおちの痛み
みぞおちの痛みは、様々な原因が考えられるため、その痛みを訴える人が多くいます。
みぞおちの痛みの原因
胃や十二指腸の問題によって痛みを誘発していることも多いですが、食道、膵臓、胆嚢、腸、心臓などの病気が原因となる場合もあります。
また、ストレスや自律神経の乱れが原因となることもあります。
痛み方も押すと痛いものから、筋肉痛のような痛み、重い、苦しいような鈍痛、刺すような痛みなど様々です。
みぞおちの痛みが関係する病気
逆流性食道炎
胃酸が食道に逆流し、胸やけやみぞおちの痛みを引き起こします。
胃炎
胃の粘膜に炎症が起こり、みぞおちに痛みを感じます。
胃潰瘍・十二指腸潰瘍
胃や十二指腸に潰瘍ができ、空腹時や夜間に痛みを感じることがあります。
機能性ディスペプシア
特定の器質的な異常は見られないものの、みぞおちの痛み、胃もたれ、早飽感などの症状を訴える状態です。
心筋梗塞
胸痛だけでなく、みぞおちの痛みを伴うことがあります。
膵炎
膵臓に炎症が起こり、激しい腹痛を伴います。
胆石症
胆石が胆道や膵管を塞ぎ、腹痛を起こすことがあります。
受診の目安
以下の症状がある場合は、早めに医療機関を受診することをおすすめします。
- みぞおちが痛い
- みぞおちを押すと痛い
- みぞおちに筋肉痛のような痛みがある
- みぞおちが重い、苦しい(鈍痛)
- みぞおちに刺すような痛みがある(疼痛)
- みぞおちだけでなく、胸や背中まで痛い
- 痛みに波がある
- 吐き気や嘔吐
- 食欲不振
- 発熱
みぞおちの痛みは、様々な原因が考えられます。
自己判断せず、早めに医療機関を受診し、適切な診断と治療を受けることが大切です。
お腹の張り・膨満感
お腹の張りや膨満感は、多くの人が経験する不快な症状です。
食事の後やストレスを感じた時など、一時的に感じる場合もあれば、慢性的に続く場合もあります。
お腹の張り・膨満感の原因
食事や腸内環境、ストレスなどにより、ガスが溜まることがあります。
しかし、消化器疾患や腹部腫瘍が原因で症状として現れる場合もあるため、早めの受診をおすすめします。
そのほか、生理前などに、ホルモンバランスの変化によってお腹が張ることや、薬の副作用が原因の場合もあります。
お腹の張り・膨満感が関係する病気
過敏性腸症候群 (IBS)
特定の病気は認められないものの、腹痛、便秘、下痢、膨満感などの症状を繰り返す病気です。
腸閉塞
腸が詰まってしまい、内容物が通過できなくなる状態です。激しい腹痛、嘔吐を伴うことがあります。
炎症性腸疾患 (IBD)
クローン病や潰瘍性大腸炎など、腸に慢性的な炎症が起こる病気です。
胃がん、大腸がん
腫瘍が腸管を狭窄させたり、腸閉塞を引き起こしたりすることがあります。
膵炎
膵臓に炎症が起こり、腹部膨満感や腹痛を引き起こします。
卵巣嚢腫
女性の場合、卵巣にできた嚢腫が大きくなると、腹部膨満感を感じることがあります。
食道裂孔ヘルニア
胃の一部が横隔膜の穴を通って胸腔に飛び出す病気で、食道への逆流や消化不良を起こし、腹部膨満感を感じることがあります。
受診の目安
以下の症状がある場合は、早めに医療機関を受診することをおすすめします。
- 腹部膨満感が長期間続く
- 激しい腹痛
- 吐き気や嘔吐が続く
- 体重が減少する
- 血便が出た
膨満感は、様々な原因が考えられます。
自己判断せず、早めに医療機関を受診し、適切な診断と治療を受けることが大切です。
黄疸
黄疸(おうだん)とは、皮膚や目の白い部分(白眼)が黄色くなる状態を指します。
これは、血液中のビリルビンという黄色い色素が増加し、組織に沈着することで起こります。
ビリルビンは、古くなった赤血球が壊れる際に生成される物質です。
通常、肝臓で代謝され、胆汁として排出されます。
黄疸の原因
黄疸は、ビリルビンの生成、代謝、排出のいずれかの過程に異常が生じることで起こります。
主な原因としては、以下のものがあります。
- 肝臓の病気: 肝炎、肝硬変、肝がんなど
- 胆道の病気: 胆管結石、胆管がんなど
- 溶血性貧血: 赤血球が破壊され、ビリルビンが過剰に生成される
- 新生児黄疸: 生まれたばかりの赤ちゃんによく見られる生理的な現象(通常は自然に治る)
黄疸が関係する病気
肝炎
ウイルス性肝炎(A型、B型、C型など)、アルコール性肝炎、自己免疫性肝炎など、様々な原因で肝臓に炎症が起こる病気です。
肝硬変・肝がん
肝硬変は肝炎などが慢性化し、肝臓の組織が硬くなる病気です。
肝がんは肝臓にできるがん細胞が原因となり、発症します。
胆管結石
胆管内に結石ができ、胆汁の流れを妨げる病気です。
胆嚢炎・胆管がん
胆嚢炎は胆嚢に炎症が起こる病気で、胆管がんは胆管にできるがん細胞です。
胆管がんは皮膚や白目が黄色くなることが最も多い症状として挙げられています。
溶血性貧血
赤血球が破壊され、ビリルビンが過剰に生成される病気です。
新生児黄疸
生まれたばかりの赤ちゃんによく見られる生理的な現象ですが、重症化すると治療が必要になる場合があります。
体質性黄疸
体質的にビリルビンの代謝がうまくいかない病気です。
受診の目安
以下の症状が見られたら、医療機関への受診を検討しましょう。
- 皮膚や白目が黄色くなった
- 尿の色が濃くなった
- 便の色が薄くなった
- かゆみがある
- 吐き気や食欲不振がある
- 倦怠感がある
黄疸が現れた場合、その原因となっている病気を特定し、適切な治療を受けることが大切です。
胃もたれ
胃もたれは、食べたものが胃の中に滞留し、消化されずに残っているような不快な感覚のことです。
食事の後や食間に感じることが多く、日常生活に支障をきたすこともあります。
胃もたれの原因
食べ過ぎ、飲み過ぎ、ストレス、消化不良など日常生活での原因もあれば、逆流性食道炎、胃炎、胃潰瘍などの消化器疾患が原因となることもあります。
胃もたれが関係する病気
逆流性食道炎
胃酸が食道に逆流し、胸やけやみぞおちの痛み、胃もたれを引き起こします。
胃炎
胃の粘膜に炎症が起こり、消化不良や胃もたれを引き起こします。
胃潰瘍・十二指腸潰瘍
胃や十二指腸に潰瘍ができ、空腹時や夜間に痛みを感じることがあります。
機能性ディスペプシア
特定の器質的な異常は見られないものの、みぞおちの痛み、胃もたれ、早飽感などの症状を訴える状態です。
ピロリ菌感染
ヘリコバクター・ピロリ菌に感染することで、胃炎や潰瘍を引き起こし、胃もたれにつながることがあります。
胃がん
胃にできたがんが原因で、胃もたれや食欲不振、体重減少などの症状が現れることがあります。
胆石症
胆石が胆道や膵管を塞ぎ、腹痛や消化不良を引き起こすことがあります。
膵炎
膵臓に炎症が起こり、激しい腹痛や消化不良を引き起こします。
受診の目安
以下の症状がある場合は、早めに医療機関を受診することをおすすめします。
- ・胃が重く感じる
- 膨満感を感じる
- 気持ち悪くなり、吐きたくなる
- 食欲が減退する
- げっぷが出る
胃もたれは、様々な原因が考えられます。
自己判断せず、早めに医療機関を受診し、適切な診断と治療を受けることが大切です。
げっぷとおなら
げっぷとおならは、誰もが経験する生理現象ですが、それが頻繁に起き、日常生活に支障をきたすほどになると、何かしらの原因が考えられます。
げっぷとおならの原因
げっぷは、飲み込んだ空気が食道から口へと逆流することで起こります。
早食いやストレス、消化不良などの日常生活が原因の場合もありますが、食道裂孔ヘルニアなど重篤な病気が原因の場合もあります。
げっぷとおならが関係する病気
逆流性食道炎
胃酸が食道に逆流し、胸やけやみぞおちの痛み、げっぷなどを引き起こします。
食道裂孔ヘルニア
横隔膜の食道裂孔が大きくなり、胃の一部が胸腔に飛び出す状態です。
胃酸が逆流しやすくなり、げっぷや胸やけの原因となります。
機能性ディスペプシア
特定の器質的な異常は見られないものの、胃もたれ、膨満感、げっぷなどの症状を訴える状態です。
胃がん
胃がんが原因で、胃の働きが低下し、消化不良やげっぷが起こることがあります。
過敏性腸症候群 (IBS)
腹部膨満感、便秘、下痢などを繰り返す病気で、おならが増えることがあります。
炎症性腸疾患 (IBD)
クローン病や潰瘍性大腸炎など、腸に慢性的な炎症が起こる病気で、おならが増えることや、血便を伴うことがあります。
腸閉塞
腸が詰まってしまい、内容物が通過できなくなる状態です。おならが出ない、激しい腹痛を伴うことがあります。
乳糖不耐症
乳製品を摂取すると、腸内でガスが発生し、おならが増えます。
受診の目安
げっぷやおならは、多くの場合、生活習慣の改善で改善が見られますが、何らかの病気のサインである可能性も考えられます。
特に、以下の症状がある場合は、早めに医療機関を受診しましょう。
- げっぷやおならが頻繁に起こる
- 腹痛、吐き気、下痢を伴う
- 体重が減る
- 血便が出る
のどの違和感・痛み
のどの違和感や痛みは、日常生活で誰もが一度は経験する症状です
原因は様々で、一時的なものから、何らかの病気のサインである場合もあります。
のどの違和感・痛みの原因
のどの違和感や痛みは、風邪やアレルギー、胃食道逆流病など様々な原因が考えられます。
具体的には、風邪ウイルスや細菌による感染、アレルギー反応、胃酸が食道に逆流することなどが挙げられます。
また、乾燥や声の使いすぎ、タバコやアルコールも原因の一つです。
のどの違和感・痛みが関係する病気
風邪
最も一般的な原因です。ウイルス感染によって、のどが炎症を起こし、痛みや熱が出ます。
インフルエンザ
高熱、全身倦怠感、筋肉痛などを伴い、のども痛むことがあります。
咽頭炎
咽頭が炎症を起こし、痛みや熱感を感じます。
扁桃炎
扁桃腺が腫れて痛み、高熱が出ることもあります。
咽頭結核
進行すると、声の変化や呼吸困難を引き起こすことがあります。
アレルギー性鼻炎
花粉やハウスダストなど、アレルギー物質によって鼻や喉が炎症を起こします。
アレルギー性咽喉頭炎
アレルギー物質によって咽頭が炎症を起こします。
受診の目安
以下の症状がある場合は、早めに医療機関を受診することをおすすめします。
- 高熱が続く
- 痛みが増強する
- 飲み込むのが困難
- 声がガラガラになる
- 耳が痛い
- 呼吸が苦しい
- 首が腫れる
症状が続く場合は、早めに医療機関を受診し、適切な治療を受けることが大切です。
黒い便(タール便)
黒い便、特に「タール便」と呼ばれるドロッとした黒い便が出た場合は、消化器からの出血が疑われます。
これは放置しておくと危険な状態であるため、速やかに医療機関を受診することが重要です。
黒い便(タール便) の原因
タール便は、通常、胃や十二指腸などの上部消化管からの出血が原因で起こります。
血液が胃酸と混ざり合うことで、黒色に変色して排出されます。コールタールのような光沢があるのが特徴です。
黒い便(タール便) が関係する病気
胃潰瘍・十二指腸潰瘍
胃や十二指腸の粘膜にできた潰瘍から出血します。
胃がん・食道がん
胃や食道にできたがんから出血します。
食道静脈瘤
肝硬変などの肝疾患が原因で、食道の静脈が腫れて破裂し、出血します。
受診の目安
以下の症状がある場合は、早めに医療機関を受診することをおすすめします。
- 血を吐く
- めまい、ふらつき
- だるさや倦怠感
- 腹痛
これらの症状がある場合は、早めに医療機関を受診しましょう。
吐き気・嘔吐
吐き気や嘔吐は、様々な病気や状態によって引き起こされる可能性があります。
これらの症状は、単なる一時的な不快感から、深刻な病気のサインである場合もあります。
吐き気・嘔吐 の原因
食中毒や食あたり、暴飲暴食、乗り物酔いなど日常生活での行いが原因のものがあります。
そのほか、消化器の病気(急性胃炎、胃潰瘍、腸閉塞、虫垂炎、胆石症など)、妊娠初期の悪阻(つわり)、薬の副作用が原因の可能性もあるため、適切な処置をできるだけ早く受けないと命の危険や重い後遺症につながる可能性があります。
吐き気・嘔吐 が関係する病気
食道静脈瘤
胃腸炎: 食中毒など、ウイルスや細菌による感染が主な原因です。激しい腹痛、下痢を伴うこともあります。
胃炎
胃の粘膜に炎症が起こり、吐き気や嘔吐、腹部に痛みを伴います。
胃潰瘍・十二指腸潰瘍
胃や十二指腸に潰瘍ができ、空腹時や夜間に痛みを感じることがあります。
逆流性食道炎
胃酸が食道に逆流し、胸やけやみぞおちの痛み、吐き気などを引き起こします。
腸閉塞
腸が詰まり、激しい腹痛、嘔吐を伴います。
急性膵炎
膵臓に炎症が起こり、激しい腹痛、嘔吐を伴います。
胆石症
胆石が胆道や膵管を塞ぎ、腹痛、嘔吐を引き起こすことがあります。
受診の目安
以下の症状がある場合は、早めに医療機関を受診することをおすすめします。
- 気持ちが悪く、えずくような嘔吐・吐き気
- 吐き気が長く続く
- 激しい嘔吐を繰り返す
- 脱水症状
- 高熱
- 激しい腹痛がある
これらの症状がある場合は、早めに医療機関を受診しましょう。
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内視鏡検査は、早期発見や予防医療において非常に重要な検査です。
少しでもお身体の異常を感じたら、検査をおすすめします。